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竜ガ岳(りゅうがだけ)【鈴鹿の山】
いなべ市役所付近から見た竜ガ岳。朝日でピンクに染まっている。
三重県いなべ市
標高1099.6m  標高差860m
登った日 04年12月25日 快晴
所要時間6時間  単独行

ほとんどの人が気づかなかったと答えるが、名古屋市の南北の真ん中あたりを東西に走る幹線道路「八熊通り」から竜ガ岳が見えている。片側2車線の市道は両側に数階建のビルが建ち並び、まさか鈴鹿の山が見えているとは思わないのだろう。私自身も気づいたのはわずか3年前だ。しかし一度気づくと見るたびに認識するわけで、いつか登ろうという思いを強くしていった。急に寒くなって山頂に薄化粧したばかりの竜ガ岳に、すばらしい青空の日に登れたことを感謝する。
コースタイム
無料駐車場 7:55
裏道登山口 8:26
尾根出会い 10:04
県境三叉路 10:20
竜ガ岳頂上 10:40
重ね岩 11:18
石くれ峠 11:48
小峠 12:07
砂山 13:01
無料駐車場 13:54
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GPSのトラックデータ。砂山から電波を拾っていなかった様子。
コースは大変よく整備されている。主ルートには徒歩5分間隔ぐらいに地点を示す番号票が設置してあり、安心して歩くことができる。ややつまらない向きもあるが、疲れたときは励みになる。
スタートは宇賀渓キャンプ村である。無料駐車場に車を置き、登山者カードを書いて出発。30分ほど平坦な林道を歩き、林道終点からホタガ谷道(裏道)に入る。杉林の中を急登すると山腹に沿って進む道になる。道幅は50センチほどで、幾度となく「路肩注意」と書かれた板が立っている。20分ほどで流れは登山道のすぐ脇となる。川を何度か渡ってさらに30分ほど進むと沢が消える。このあたりでルートを見逃したが、ほぼ同じタイミングで歩いていた人に「こっちですよ」と教えてもらう。
この丸木橋はさすがに渡りたくないと思ったら、迂回路があった。よかった。
樹林を抜けると笹原になる。積もったばかりの雪はふかふかだ。黒い土の間に大きな霜柱がカールしている。
日の当たる遠足尾根と青い空を見ると幸せ感いっぱいになる。
左手に竜ガ岳を見ながら緩やかな尾根を進むと、樹氷の林。翌日の新聞で「25日、御在所で樹氷が見られた」という記事があったので、できたばかりのものだったに違いない。離れて見る樹氷の林は満開の桜のようだ。このあたりの木々はシロヤシオだそうだ。花のときに来て樹氷のときと比べてみたい。
樹氷林を抜けると笹の道はまっすぐ頂上へ向かっている。が、雪が深くなってなかなか進めない。それでも20分ほどで頂上に到着。360度のパノラマ。方位板があって名古屋がどちらか確かめられる。、向こうからこの頂上がまっすぐに見えているのだと思うと感慨ひとしお。同じルートできた3人(岐阜の2人組と四日市の1人)と話をする。風が強くて寒いため弁当は先送りだが、おなかがぺこぺこだったので立ったまま軽くつまむ。2口のロールケーキは格別なうまさだった。
三角点
西側の山々
伊勢湾
下りはしばらく稜線上をゆく。足下から急斜面になっており、すばらしい景色だが滑ったら大変だ。やがて重ね岩への急降下となり、木の根につかまりながら降りてゆく。途中の重ね岩からの眺望がすばらしいようだが、岩に雪があるので登るのはやめておく。コルを超えて掘割状の道をさらに下ると石くれ峠の国道に出る。コンクリート塊で車幅を制限しているところだ。4台車があるが、1台はさっきすれ違ったグループのものだとして、ほかの持ち主はどこにいるのだろう。ここでまた四日市の人に追いついてしまったので、国道を一緒に下る。
稜線からのパノラマ。足下から絶壁。
重ね岩
コルから見た重ね岩。この斜面を下ってきた。
国道を再びコンクリート塊がふさいでいる。小峠だ。すぐ先に案内板があるが、進行方向とは逆を向いており見落とした。四日市の人に教えてもらい、登山道に戻る。堰堤を回り込み、川に沿って下っていく。長尾滝と砂山との分岐で砂山へのルートをとる。急な登りである。今さら登りかと思うとさらにつらいが、自分を励ましながらゆく。
堰堤下の流れを渡る
道は結構ハード
砂山という名前のとおり、砂を固めたような感じである。子供の頃毎日のように砂場や校庭の隅で作った山を思い起こさせる。必ずトンネルも掘ったのはなぜかしら。
アップダウンの後尾根道をずっと下っていくので、よもや通り過ぎていることはあるまいとまた近くを歩いていた四日市の人に尋ねると、その少し後で岩場が現れた。これが砂山である。竜ガ岳の頂上前後の稜線、遠足尾根が一望でき、こんなに歩いたんだと実感できる。
砂山
竜ガ岳の稜線
砂山の先に2つほど分岐があるが、尾根道を行く。どちらへ分岐しても石段道の東海自然歩道に出てしまう。階段はなるべく後にしたいが、結局合流。その先キャンプ村まで延々と石段を下りてきた。
翌日の天気は泣き空。その後急に寒くなって正月前にはすっかり冬山になってしまった。1年を締めくくるにふさわしい、すばらしくラッキーな山行きだったといえよう。